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2025年05月26日(月) 天気:曇赤外線撮影フィルタというものを買ってみるケンコー・トキナーから赤外線撮影用のあたらしいフィルタが2025年5月23日に発売される,という知らせが流れてきた。赤外線撮影といっても,赤外線フィルムで撮影するもののことではない。赤外線フィルムとは,可視光だけではなく赤外線の領域にある波長の光にも感度のあるフィルムで,それ以外の波長の光をカットするために専用のフィルタと組み合わせて使うようになっている。そうすることによって,赤外線による撮影が可能になる。それに対して,このたび発売されるフィルタは,そのような赤外線フィルムと組み合わせて使うためのものではない。デジタルカメラでは,赤外線の領域に近い,近赤外線とよばれる領域にある波長の光にも感度をもっているものがある。そのような性質を利用して,赤外線撮影と同様の効果のある画像を撮影するためのフィルタであるとのことだ。 従来パッケージと識別するために商品名末尾に「N」を付けています。 つまりパッケージがかわっただけで,フィルタそのものは変わっていないということである。メーカー希望小売価格をくらべてみると,新型も旧型もその価格に大差はない(*2)。たとえば,マニュアルフォーカス時代のニコンFマウント用ニッコールレンズでよく見られたフィルタ径52mmのものの場合,旧型の「PRO1D R72」の価格は11000円であるのに対し,新型の「PRO1D R72 N」の価格は12000円である。大きめのフィルタ径72mmのものの場合だと,旧型の価格が17000円であるのに対し,新型の価格は18500円である。 ![]() さっそく,ヨドバシカメラのオンラインショップに注文をした。そして,梅田のヨドバシカメラで受け取ってきた。フィルタをあかりにかざしてみても,ほとんどなにも見えない。さて,デジタル一眼レフカメラでは,このR72フィルタで撮影ができるとされている近赤外線の領域の光に対して,実際に感度があるのだろうか。梅田からの帰り道にとりあえず,地下鉄のホームでNikon D70を使い,適当な長時間露光をしてみた(感度ISO 1600相当,絞りF8,露光時間30秒)。その結果,たしかになにかが写っている。適当に露光してこれくらい写っているならば,じゅうぶんに写るはずである。きちんとした試し撮りは,こんどのお休みの日におこなうことにしよう。ローパスフィルタをはずす改造などは不要なようであり,このフィルタを買ったことが,まったく無駄なことということにはならずに済みそうである。 ![]()
*1 PRO1D R72 N(ケンコー・トキナー)
*2 PRO1D R72 (ケンコー・トキナー) |
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